当店で使用しているヨモギ蒸しの薬剤は23種類の生薬を調合してつくられたものです。ひとつひとつ違った効果がありますので、簡単ではございますが、23種類の漢方についてご紹介いたします。
なお、各生薬の効果効能は漢方薬としての効果効能であり、ヨモギ蒸しによって得られる効果とは異なります。ヨモギ蒸しは病気を治療する医療行為ではなく、じっくりと優しく体質改善をするものです。
茵陳蒿（インチンコウ）
よもぎ蒸しの主役です。カワラヨモギの若葉または果穂を乾燥させたものを漢方では茵陳といいます。解熱作用や胆汁分泌促進作用があります。水虫、タムシにも効果的で、消炎作用・利尿作用があります。また、黄疸の治療には欠かせない生薬です。
紅花（コウカ）
ベニバナです。ベニバナは薬膳の材料としても使われます。血流を改善し血行不良による高血圧などの疾患や、生理痛や生理不順などの婦人科系疾患、さらに打撲や外傷などの治療に使われている植物です。
甘草（カンゾウ）
マメ科カンゾウの根を乾燥したものです。鎮痛、抗炎症、胃痛などに優れた効果をあらわし、かぜ薬にも使われます。
茯苓（フクリョウ）
サルノコシカケ科マツボドの菌核を輪切りにしたものです。鎮静、利尿薬として、胃内停水、心悸亢進、小便不利、口渇他、潰瘍予防や、多くの漢方薬の生薬として使用されています。また、精神を安定させる効能も持っています。
熟地黄（ジュクジオウ）
ゴマノハグサ科アカヤジオウの根を乾燥,又は蒸して乾燥したものです。皮膚組織の血流増加作用があります。
桃仁（トウニン）
バラ科モモまたはその変種の種子です。果実から核果を取り出して、外の硬い殻を割り、種子を日干しにしたものが桃仁です。月経調整作用、活血作用、排膿作用、潤腸作用があります。
麦門冬（バクモンドウ）
ユリ科ジャノヒゲの肥大根です。滋養強壮、消炎、解熱、鎮咳去痰として咽喉の腫痛などに応用します。胃や心臓の虚弱からのきついノボセに効きます。
香附子（コウブシ）
カヤツリグサ科ハマスゲの細根などを除いた根茎です。理気作用、鎮痛作用、月経調整作用があります。
川芎（センキュウ）
料理用ハーブとして主に使われるヨーロッパのラビジや、北米で人気のあるハーブ、オシャの仲間です。中国では、月経異常や心臓疾患の際に血を活気づける治療薬として14世紀から使用されています。
人参（ニンジン）
オタネニンジンの根を乾燥したものです。新陳代謝機能の改善、胃部停滞感、消化不良、嘔吐、下痢、食欲不振に効果があります。さらに疲労回復にも効果的です。
葛根（カッコン）
マメ科クズ（葛根）または同属植物の根です。発汗作用、鎮痛作用があります。
益母草（ヤクモソウ）
シソ科ホソバメハジキの葉茎（全草）です。駆瘀血作用、活血作用、子宮収縮作用があります。
蘇木（ソボク）
マメ科スオウの木部です。止血作用、駆瘀血作用、鎮痛作用があります。
九節草（クガイソウ）
不妊症、補血、冷え性や生理不順・生理痛などの改善や、食欲促進に効果があるといわれている漢方です。
桑葉（クワノハ）
桑の葉(学名：Morus alba L 英名：Mulberry)は日本各地に自生するクワ科の落葉樹です。漢方では桑の葉を中薬(副作用が少なく病気を治す効果がある程度ある)として分類しています。最新の研究でも桑の葉が持つ多くの健康効果が解明され注目を集めています。
桂皮（ケイヒ）
クスノキ科ケイ（トンキンニッケイ）または同属植物の幹または枝の皮（樹皮）を乾燥したものです。発汗作用、発散作用、健胃作用、のぼせを治す作用、鎮痛作用、解熱作用があります。
蘆根（ロコン）
イネ科アシの根茎を乾燥したものです。健胃薬として使用します。カニ・魚・フグ中毒などに対して解毒作用がある漢方です。関節炎、肝臓疾患、黄疸にも効果があるといわれています。
木瓜（ボケ）
バラ科に分類される植物です。
五加皮（ゴカヒ）
イネ科アシの根茎を乾燥したものです。健胃薬として使用します。冷え性、リウマチ、高血圧や疼痛、といった症状の改善や、疲労回復、、食欲増進、精力増進のために使われることが多い漢方です。
黄柏（オウバク）
ミカン科キハダまたは同属植物のコルク層を除いた樹皮を乾燥したものです。解熱作用、消炎作用、健胃作用があります。
薄荷（ハッカ）
シソ科ハッカまたはその変種の葉です。発汗作用、清熱作用、駆風作用があります。胃薬にもなります。ハッカ油の原料として有名です。
陳皮（チンピ）
ミカン科ミカンその他柑橘類の成熟果皮です。気を整える作用、健胃作用、去痰作用、鎮咳作用があります。
薏苡仁（ヨクイニン）
イネ科ハトムギの種皮を除いた種子です。滋養作用、緩和作用、利尿作用があります。胃腸を健やかにして利水・結核・神経痛・リューマチに効きます。
コメント